携帯電話の声がいつもと違って聞こえるのはつくられた声=合成音声だったから

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携帯電話

今日は皆さんが日々使っている携帯電話について、ちょっと変わった話をしようと思います。携帯電話の声がいつもと違って聞こえる、そんな経験ありませんか?その理由は「ハイブリッド符号化方式」という、あまり耳にしない言葉が関係しています。

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ハイブリッド符号化方式とは?

このハイブリッド符号化方式、それはなんだか難しそうな名前ですよね。でも、この名前を一つずつ分解していくと、案外身近な技術であることがわかります。

“ハイブリッド”とは、複数の要素を組み合わせたものを指します。そして、”符号化方式”は情報を伝えるための形式、つまり”コード”の形式を指します。つまり、ハイブリッド符号化方式とは、複数の情報伝達方式を組み合わせた形式、ということになります。これが携帯電話の声音を伝えるのに使われているのです。

ハイブリッド符号化方式の仕組み

では、ハイブリッド符号化方式はどのような仕組みで動いているのでしょうか。実は、あなたが話した声を、他の人に届けるために、携帯電話はいくつかのプロセスを経ています。

  1. まず、あなたが話した声は、「フィルタ」と「音源」に分解されます。このフィルタと音源、ちょっと難しそうですね。例えば、「フィルタ」はあなたの声の特性、例えば「声の高さ」や「声の質」を示し、それぞれの人の声に特有の特徴を表します。一方、「音源」は声を出すためのエネルギー、例えば「声を出す強さ」や「声のリズム」を示します。
  2. 次に、「音源」について、「固定コードブック」と「適応コードブック」で探索が行われます。これらのコードブックは、いわば”音の辞書”のようなものです。”固定コードブック”はあらかじめ用意された音の組み合わせのパターンが記録されている辞書で、”適応コードブック”は直前に作られた音声コードが記録されている辞書です。この辞書から、話した声に一番近い音を探します。
  3. 探索が終わったら、その情報と「フィルタ」の情報を一緒に電波に乗せて、相手のスマホに送ります。
  4. 最後に、相手のスマホで「元の話し声に似て聞こえる音」を組み立てます。

音の辞書から似た声を見つけるの?

「音の辞書から似た声を見つける」、一見、難しそうな作業に思えますが、実はそうでもありません。「固定コードブック」には約43億もの音の組み合わせパターンが記録されています。数が多いからといって複雑そうに見えますが、これらは数学的につくられており、声に必要な情報が効率よく組み合わさっています。

つまり、スマホはこの”音の辞書”を使って、あなたの声に最も近い音を探し出し、それを相手に伝えるのです。

携帯電話の声がいつもと違って聞こえる理由

さて、ここで最初に出てきた質問、「携帯電話の声がいつもと違って聞こえる理由」について考えてみましょう。それは、携帯電話が話し声を伝えるために行っている「音の選び方」や「音の組み立て方」によるものです。電波の状態や通信の環境、その他の技術的な要素が影響を及ぼし、時には通話相手の声がいつもと異なって聞こえることがあります。

しかし、これはあくまで技術的な制約によるもので、通話相手が別の人に変わったわけではないので安心してくださいね。

まとめ

今回は、携帯電話の声がいつもと違って聞こえる理由を「ハイブリッド符号化方式」という技術を通じて解説しました。このような技術があるからこそ、私たちは遠く離れた人とも電話一本で会話を楽しむことができます。

日常生活の中で目に見えない技術がどのように働いているのかを知ることで、さらに私たちの生活は豊かになるでしょう。また次回も、新しい知識を一緒に学んでいきましょう!

番組:チコちゃんに叱られる!

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