抹茶との出会い：久保田夏美さんの抹茶ラブが始まる
久保田夏美さんは、少し変わった飲み物の好みを持っていた子どもでした。一般的に好まれるコーヒーや紅茶が苦手。普段からのどを潤すのはオレンジジュースばかり。そんな彼女が中学2年生のとき、友達と立ち寄ったカフェで出会った一杯の抹茶ラテが彼女の飲み物の選択を大きく変えました。その独特の甘みと苦み、そしてなめらかな舌触り。一口飲んだ瞬間、久保田さんはその魅力に引き込まれました。
抹茶とは、緑茶の葉を特殊な方法で石臼で挽いたものです。緑茶とは異なり、葉自体を摂取することから、栄養価が高く、抹茶特有の成分であるテアニンが豊富に含まれています。このテアニンには、リラックス効果や集中力アップなどの効果が知られています。
アイドルの影響：『°C-ute』と『Berryz工房』の抹茶活動
抹茶好きとして知られるアイドル、『°C-ute（きゅーと）』の鈴木愛理さん。彼女は2012年11月26日、『Berryz工房』の熊井友理奈さんと共に、宇治茶大使に任命されました。この二人は特別タッグ『抹茶ーず。』を結成し、宇治茶の魅力を伝える活動を行っています。
宇治茶とは、京都府宇治市を中心に生産される日本茶のことを指します。宇治の抹茶は、その品質の高さから国内外に多くのファンがいます。
久保田さんは鈴木愛理さんの大ファンだったため、彼女の活動に興味を持ち、抹茶スイーツを求めて様々な場所へ行くようになりました。それはまるで聖地巡礼のようなもの。その活動を通じて、抹茶の奥深さや製造過程など、多くの知識を身につけました。
転機：システムエンジニアからの飛躍
大学を卒業後、久保田さんは新卒でシステムエンジニアとしてのキャリアをスタートさせました。システムエンジニアとは、コンピューターシステムの設計や開発、運用などを行う専門家のことです。しかし、彼女はその仕事に満足せず、副業としてWeb関連のライターやデザイナーの仕事に携わるようになりました。しかし、一日の終わりに疲れ果てる日々が続き、彼女は3ヶ月で退職。フリーランスとしての活動を始めることを決意しました。
抹茶ブランド『千休』の誕生
渋谷で開催されたあるイベントで、久保田さんは女性起業家と出会います。その女性起業家は久保田さんの抹茶への情熱を感じ取り、「抹茶でイベントをしよう」と提案。この出会いがきっかけとなり、二人で抹茶ブランド『千休（せんきゅう）』を起業することとなったのです。
千休とは、抹茶の精神や文化を伝えるためのブランドであり、その名前には「抹茶による一息の時間」を意味する哲学が込められています。
大成功：『千休』の抹茶商品が話題に
久保田さんの情熱と知識、女性起業家のビジネスセンスが結びつき、『千休』の抹茶商品は瞬く間にネットで大人気となりました。その品質の高さやオリジナリティある商品展開が多くの抹茶ファンを魅了し続けています。
この成功は、久保田さんの抹茶への情熱と継続的な努力、そして適切なタイミングと出会いがあったからこそ実現したものです。
まとめ
久保田夏美さんの物語は、一見すると普通の女性の人生かもしれません。しかし、彼女の中にある抹茶への情熱と、それを形にするための行動力が、彼女を成功へと導きました。そして、そこには確かな品質と真摯な姿勢が支えとなっています。抹茶という日本の伝統文化を、新しい形で多くの人々に伝えていく久保田さんの活動から、私たちも多くのことを学ぶことができるでしょう。
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