長野県歌「信濃の国」は元々は小学唱歌で分県論の時に傍聴席から県歌の合唱が起き南北分県を免れ長野を救った件

長野県歌「信濃の国」は、明治32年（1899年）に長野師範学校の浅井洌（あさいきよし）が作詞し、翌年同じ学校の北村季晴（きたむらとしはる）が作曲した郷土唱歌です。

当時、長野県は広大な県域を有し、地域ごとに風土や文化が異なっていました。そのため、南北に分県すべきだという意見が出されていました。

昭和23年（1948年）、長野県議会で分県論が議論されました。このとき、傍聴席からは「信濃の国」の大合唱が起こりました。この合唱は、長野県民が県を一つにしたい、分県したくないという思いを表現したものでした。

この合唱が奏功し、分県論は否決されました。長野県は分県を免れ、一つの県として存続することになりました。

「信濃の国」は、長野県民の郷土愛を育む歌として、今もなお愛され続けています。