娘の夢を叶えるための壮大な冒険
バージニア州アビンドンに住むエレミア・ヒートンさんが、7歳の愛娘の願いを叶えるために一大決心。彼は、アフリカのある砂漠の一部で“王国”を樹立しようという決断を下しました。この記事では、彼の行動背景から、どのようにして“北スーダン王国”の建国に至ったのか、その詳細を追ってみましょう。
王女になりたい!娘の小さな夢
7歳のエミリーちゃんが、冬のある日、お父さんであるエレミア・ヒートンさんに投げかけた言葉。「王女様になりたい」と。この言葉が、後に大きな冒険へと繋がっていくことは、その時のヒートンさんには想像もつかなかったでしょう。
多くの親は、子どもの無邪気な夢や希望を応援するものの、実現するまでのサポートをすることは難しいものです。しかし、ヒートンさんは違いました。彼は、娘の夢を叶えるために、自らの王国を樹立するという前代未聞の方法を探し求めました。
主権空白地とは?
主権空白地とは、どの国にも属さない土地のことを指します。具体的には、国境画定交渉などで決まらず、どの国のものであるか不明確な土地のことを言います。
例えば、近隣の2つの国が、ある土地に対する権利を争っている場合、その土地はどちらの国にも属さない状態となり、主権空白地とされます。
究極の調査と発見
ヒートンさんは、娘の夢を実現するために、自分が王様になれる場所、つまり主権空白地を探し求めました。数週間にわたる調査の結果、彼はエジプトとスーダンに挟まれた砂漠の中に、約2,000平方キロの主権空白地を発見します。
この土地は、113年もの間、エジプトとスーダンの間で国境の交渉が進まず、どの国にも属さない場所として存在していました。
王国樹立への道のり
ヒートンさんは、この主権空白地を自らの王国とすることを決意。エジプトへと渡航し、エジプト政府から訪問許可をもらった上で、14時間かけてこの土地に到達します。そして、エミリーちゃんの誕生日である6月16日に、家族がデザインした旗を立て、Facebookを通じて王国樹立を宣言しました。
新たな王国の誕生
帰国したヒートンさんは、家族と相談し、新しく樹立した王国の名前を「北スーダン王国」と命名。エミリーちゃんは正式に“エミリー王女”として認められ、家族もその称号で彼女を呼ぶこととなりました。
この土地は、現地の放牧民が時折行き交う以外、人の住む場所ではありません。しかし、新たな王女であるエミリーちゃんは、子どもたちの生活がどのようになっているのかを見に行くなど、その役割を真摯に受け止めている様子。
専門家からの意見
過去にも、この主権空白地を利用して国を建てようとした人々がいましたが、それは各国から認められることはなく、実現はしていません。
ヒートンさんも、自らが樹立した王国が国際的に認められるとは考えていないようです。しかし、彼は「子どもたちのためなら何でもする」という信念を持っており、今後も王国樹立のための努力を続けていくことを明言しています。
まとめ
ヒートンさんの行動は、世界的にも珍しいものであり、多くの議論を呼ぶでしょう。しかし、彼の娘への愛と、その夢を叶えるための熱意は、多くの人々に感動を与えるものとなりました。エレミア・ヒートンさんと北スーダン王国の今後の動向に注目していきたいと思います
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